
積雪が酷い日のニュースで「大雪による停電」「寒波の影響で広範囲が停電」といった言葉を聞くと不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
冬の停電は、他の季節に比べて危険な側面を持っています。
冬は電気を使用した暖房器具を使っているご家庭が多く、停電により暖が取れなくなるため、最悪の場合命に直接影響します。
暖房が止まり、照明が消え、給湯器が使えなくなり、テレビなどからの情報も入ってこない。
そんな状況が数時間、あるいは数日続いたとしたら、今の住まいは自分たちを守ってくれるでしょうか?
今回のブログでは、冬の停電の危険性と住宅そのものでできる備えについて、リフォーム業者の観点から様々な事例をご紹介します。
冬の停電が特に危険と言われる理由
他の季節に比べて、冬の停電が恐ろしいのは、単に電気が使えなくだけでなく、「寒さ」と「生活機能の停止」が同時に起こる点にあります。
まずはエアコン、電気ストーブ、床暖房などの暖房器具ですが、今の住宅で使われている暖房の多くは電気がなければ動かないものが大半です。
停電と同時に、暖房が止まることで室温は一気に下がります。
外気温が低いほど、室内の温度が下がるスピードは早くなります。
次に深刻な影響が出るのが水回りです。給湯器は電気を使って制御されているため、停電するとほとんどの機器でお湯が出なくなります。
真冬にお湯が使えない状況は、体を温める手段を奪われることと同じです。
その他に影響が出るものとして、情報の入手や周囲の状況確認が難しくなることです。
夜間の停電では、家の中は真っ暗になり、テレビやインターネットも使えなくなります。
スマートフォンは使えるものの充電が切れれば、外部との連絡手段も失われます。
不安と寒さが重なることで、心身への負担は想像以上に大きくなり、高齢者や小さな子どもがいる家庭では、体調悪化のリスクが高まります。
冬の停電は「少し不便」だけでなく、最悪命に関わる災害になってしまうことがあります。
停電時に「耐えられる家」と「耐えられない家」の差
そんな危険性の高い冬の停電ですが、
同じ地域で停電が起きても、住宅の構造や設備の機能によって状況は大きく異なります。
寒さに耐えられる家と数時間で限界を迎える家の違いは、住まいの性能にあります。
寒さに耐えられる家は、熱を逃がしにくい構造になっているかが重要になります。
断熱性能が低い家では、暖房が止まった瞬間から室内の熱が外へ逃げていくため、
窓や壁、床、天井を通して、まるで家全体が冷蔵庫の中に入ったようなとても寒い状態になります。
一方で、断熱性の高い家は違います。
暖房が止まっても、室内に残った熱がすぐには逃げにくいため、外が氷点下のような寒い状況でも、室温の低下はゆるやかです。
数時間であれば、厚着や毛布で十分にしのげるケースもあります。
この室温が下がる時間の差が、非常時には大きな意味を持ちます。
すぐに寒くなる家では、停電=避難や移動を考えなければならない状況になりますが、寒くなりにくい家であれば、落ち着いて状況を見守る余裕が生まれます。
つまり、冬の停電対策とは、非常用の道具を揃えることだけではなく、「家がどれだけ寒さに耐えられるか」を考えることが大切になります。
冬の停電に備えるリフォームという考え方
先程説明したような寒さに耐えられる家にするためには、災害対策のためだけに特別な家をつくる必要はないという点を頭に入れておきましょう。
そもそも冬の停電に強い家は、普段の冬の暮らしも快適に過ごすことが出来ます。
とはいえどこをチェックすれば、その過ごしやすい家か判断できるのでしょうか?
まずチェックすべきは、断熱性と気密性です。
壁や天井、床の断熱を見直すことで、家全体の保温力は劇的に変わります。
特に築年数が経っている住宅では、断熱材が十分に入っていなかったり、性能が低かったりすることが多い傾向にあります。
次にチェックすべきは窓です。
室内の熱の多くは、窓から逃げていきます。
古い単板ガラスの窓は、熱が逃げやすい場所のため、室内の熱が逃げないように工夫が必要になります。
窓の改善策として有効なのが、内窓の設置や窓の交換工事です。
内窓の設置や窓の交換工事は、工事規模に対して断熱効果が高く、非常時にも日常的にも快適に過ごすことができる役立つリフォームです。
また、暖房設備の考え方も重要です。
電気に完全に依存しない暖房手段があるだけで、停電時の安心感は大きく変わります。
電気を使用しない暖房器具の一例としては、石油ストーブや薪ストーブなどがオススメです。
エアコンやファンヒーターはとても便利ですが、電気が止まると使用が出来なくなります。
水回りについても同様のことがいえ、配管の凍結対策や給湯器の設置環境を見直すことで、停電後の復旧時のトラブルを防ぐことができます。
冬の災害は、一度トラブルが起きると様々な設備に被害が連鎖しやすいため、事前の対策が重要になります。
設備の見直しは「もし電気が止まったらどうなるか」を想定して見直す。
これからの住まいづくりでは欠かせません。
「防災のためのリフォーム」は、家族の安心につながる
停電時の防災対策と聞くと、どうしても非常食や懐中電灯、発電機と言った備蓄品のことを思い浮かべがちです。
もちろん、それらの貯えはとても大切です。
しかし、停電時に過ごす場所である「家」の備えが弱ければ、備蓄品だけでは限界があります。
そのため、冬の停電に強い家は、災害時だけでなく、日常生活も過ごしやすい環境を構築しておく必要があります。
暖房効率が上がり、光熱費が抑えられ、家の中の温度差が小さくなり、結果として、体への負担も減り、安心して冬を過ごせるようになります。
SETHOMEでは、見た目を新しくするだけのリフォームではなく、暮らしを守るための住まいづくりを大切にしています。
冬の災害をきっかけに住まいを見直すことは、繰り返しになりますが、決して大げさなことではありません。
むしろ、家族の安全を考える自然な選択です。
「もし今、真冬に停電が起きたら」そう想像したときに不安を感じるのであれば、それは住まいそのものの備えを行う必要があるサインになります。
今年は寒波による積雪も多く、停電はいつ起きてもおかしくない状況でもあります。
だからこそ、何も起きていない今のうちに、家でできる備えを考えてみてはいかがでしょうか。
