日本は地震、台風、豪雨、豪雪など、さまざまな自然災害が発生する国です。
ニュースでは停電や断水の様子をよく目にしますが、実際に自分の家が被災したとき「水が使えない」状況は想像以上に深刻です。
飲むための水だけでなく、トイレ、手洗い、食器洗いなど、生活のあらゆる場面で水は不可欠です。
そこでこの記事では、家庭でできる水まわりの備えについて、チェックリスト形式で詳しく解説します。
「どんな備えが必要か」「実際にどう準備するか」「災害時にどう活用するか」を徹底的に掘り下げます。
記事を読んで備えを整えれば、いざという時に安心と健康を守ることができます。
災害時に「水まわり」で起きる問題
災害が発生すると、家庭の水まわりには次のようなトラブルが起きやすくなります。
-
断水:地震や水道管破損で水が供給されなくなる。
-
下水機能の停止:トイレが流せなくなる。
-
停電によるポンプ停止:マンションなどでは水をくみ上げるポンプが止まり、高層階で水が出なくなる。
-
水質の悪化:水道は出ても濁ったり衛生的でなくなる。
これらの状況を想定して準備をしておくことが、災害時の快適さと健康を大きく左右します。
家庭の水まわり備えチェックリスト
災害に備えて以下の内容が出来ているかをチェックしておきましょう!
1. 飲料水の確保
-
一人あたり1日3リットルが目安(飲料+調理用)
-
最低でも3日分、可能なら7日分を備蓄
-
ペットボトル水のローリングストック(消費と補充を繰り返す)
-
ウォーターサーバーを利用する家庭では、停電時に使用できるか確認しておく
2. 生活用水の確保
-
お風呂の残り湯をためておく(余震など地震の傾向が見られるときは特に)
-
ポリタンクや給水袋を用意
-
雨水タンクを設置してガーデニングやトイレ用に活用
3. トイレ対策
-
携帯トイレ(凝固剤+袋)を家族の人数×5回×最低3日分
-
自宅トイレに取り付けられる非常用簡易トイレセット
-
ゴミ袋・新聞紙を活用する簡易トイレの準備
-
消臭剤やウェットティッシュも忘れずに
4. 衛生管理
-
アルコール消毒液や除菌シート
-
ペーパータオル
-
使い捨て手袋やマスク
-
歯磨き用の液体歯磨きやマウスウォッシュ
5. 調理と食器洗い
-
水を使わずに調理できる非常食(フライドライス、缶詰など)
-
ラップ+皿を使えば食べ終わったあとラップのみ捨てることで洗い物が不要に
-
ウェットティッシュで最低限の清掃
6. 給水拠点を利用する準備
-
自治体の給水所マップを確認
-
水を運ぶためのポリタンク・キャスター付き容器を準備
-
並ぶ際の待機用イスや日除けグッズもあると便利
備蓄水の管理方法
消費期限を管理する
ペットボトル水は製造から5年程度の賞味期限が一般的です。
ローリングストック法を取り入れ、古いものから飲み、新しいものを補充しましょう。
保存場所
-
直射日光を避けた涼しい場所
-
地震で倒れないよう段ボールに入れ、床に置く
-
家の複数箇所に分けて保管(玄関・寝室・倉庫など)
家族構成に合わせた備蓄量
小さな子どもや高齢者がいる家庭では、多めに備蓄することをおすすめします。
ミルク用の水や介護での利用を考慮しましょう。
災害時の実際の水まわり利用術
災害時には、使用できる水に制限がかかることも少なくありません。
そのため、節水や水を使用しないで対応する方法を事前に考えておきましょう
お風呂の残り湯の活用
-
トイレの流し水として活用
-
掃除用に使用する
食器を汚さない工夫
-
ラップやビニール袋を皿に敷く
-
紙皿や紙コップを用意
手洗いの代替
-
アルコール消毒をメインに
-
水が少しある場合はペットボトルに穴を開けて簡易手洗い器に
災害別にみる水まわり対策
自然災害が様々ありますが、水廻りの被害は以下の傾向があります。
地震
-
水道管破損の可能性が高い
-
トイレが長期間使えないこともあります
-
給水車が来るまでの備蓄水が重要
台風・豪雨
-
浸水による下水逆流のリスク
-
断水よりも、水が濁って使えないケースが多い
-
トイレの逆流防止に止水栓の確認が必要
停電
-
マンションはポンプ停止で水が出なくなる
-
エレベーターも止まるため、水の運搬に負担がかかる
豪雪
-
水道管凍結による断水
-
事前に凍結防止対策を取る必要がある
実際の被災者の声から学ぶ
実際に被災された方の声として以下の内容が多い傾向にあります。
-
「断水でトイレが一番困った」
-
「水を運ぶポリタンクがなくて何度も往復した」
-
「お風呂の水を残しておいて助かった」
-
「ラップを食器に敷いて洗い物を減らせたのが救い」
こうした声からも、災害時に備えが重要かがよくわかります。
家族で考える備え
家族とお住まいの方は、以下の内容を事前に話し合っておくことで、いざ非難する際にスムーズに行動に移すことが出来ます。
-
家族会議で役割分担を決めておく(誰が給水に行くかなど)
-
小さな子どもや高齢者とお住まいの方は必要な物をリスト化しておく(常備薬や紙おむつなど)
-
ペットを飼っている家庭では、自治体によってルールが異なるため、受け入れ態勢を確認しておきましょう。
まとめ
災害時、水まわりの問題は「生活の質」と「健康」に直結します。
飲料水の備蓄、トイレの対策、衛生用品の準備、生活用水の確保など、できることは多岐にわたります。
この記事で紹介したチェックリストを参考に、自分の家庭に合った備えを整えてください。
日頃の備えがあるかないかで、災害時の安心感は大きく変わります。
まずは今日から、ペットボトル水や携帯トイレなど、できることから一つずつ準備を始めてみましょう。
当社では、水まわり設備に関する点検や防災対策のご相談も承っています。
「災害に備えて給水設備を見直したい」といったご相談もお気軽にどうぞ。