年末が近づくと、クリスマスや正月などのイベントで家族以外の知り合いと過ごす機会が増え、普段より料理をする機会が増える傾向にあります。

コンロを使う機会も増えるため、「火力が弱い気がする」「着火に時間がかかる」「鍋を置いた時の反応が鈍い」などの小さな不調に気が付きやすくもなります。

しかし、ちょっとした気になる不具合だからとガスコンロやIHは頻繁に買い替えるような設備ではありません。

そこで今回のブログでは、ガスコンロとIHの「交換の目安」と「交換すべきサイン」、さらに「交換するとどんなメリットがあるか」をご紹介いたします。

 

■ 一般的な交換時期の目安は「10年」

 

メーカーや業界の基準では、ガスコンロ・IHともに耐用年数はおよそ10年とされています。
もちろん10年を過ぎたらすぐ使えなくなるわけではありません。
製品によっては、15年問題なく動くケースもありますし、逆に10年経過する前に不調が出ることもあります。
では、どうして10年がひとつの目安になるのでしょうか？その理由をご紹介いたします。

● 10年を目安にする理由

 

1. 電子部品の劣化
   　コンロやIHは年々高機能化し、細かい制御を行う基板などの電子機器が多く使われています。
   熱と湿気の多いキッチンでは、電子部品の劣化が進みやすく、10年を過ぎると故障リスクが一気に高まります。
   
   

2. 部品の供給期間が終了する
   　メーカーは発売から一定期間の間は、交換用部品をストックしていますが、10年程度で部品の供給が終了することが多いです。
   そのため、10年以上を過ぎると部品がないため修理が出来ないということが発生します。
   
   

3. 安全機能が古くなる
   　コンロの安全機能は年々進化しており、「立ち消え安全装置」や「温度センサー」などは今やガスコンロの標準装備ですが、
   古いモデルでは付いていないこともあります。そのため、古い設備を使い続けるとほかのコンロに比べて事故のリスクも高まります。

 

■ 交換を考えるべき「具体的なサイン」

 

使用年数での交換理由をご紹介しましたが、使用年数だけで本当の交換時期を判断するのは少し難しい部分もあります。
そこで、日常の中で確認できる交換を検討すべき具体的なサインをご紹介します。

 

● ガスコンロの交換検討サイン

• 火がつきにくい、点火に時間がかかる
  　コンロの乾電池交換で症状が改善しない場合、点火部分が劣化している可能性があります。
  
  

• 火力が弱い、強火にしても強くならない
  　バーナーキャップの汚れだけでなく、内部のガス経路に問題があるかもしれません。
  
  

• 火がすぐ消える
  　センサーの誤作動やガス圧の不調が疑われます。
  
  

• 異音や異臭がする
  　ガス漏れの場合があるため使用をやめ、専門業者に相談しましょう。
  
  

• 油汚れが落ちにくくなった、天板が傷だらけ
  　性能に関係ないように見えますが、清掃しにくくなると結果的に安全性にも影響します。

 

● IHの交換検討サイン

 

• 加熱が始まらない、途中で止まる
  　内部の基板劣化やセンサーの故障などが考えられます。
  
  

• 鍋を置いても反応が鈍い
  　コイル部分の劣化やセンサーの不具合の可能性があります。
  
  

• 異常音（カラカラ、ブーンなど）がする頻度が増えた
  　ファンや内部部品の経年劣化のサインです。
  
  

• エラーコードが頻繁に出る
  　取扱説明書に載っているコードなら対応できますが、繰り返し出るようなら交換時期が近いです。

 

以上のような症状が見られる場合、早期に対応すれば簡単な修理で済むこともあります。

しかし、使用期間が10年以上経過している場合、修理しても別の不具合で故障することが多く、その場合、長い目で見ると交換するほうがいい場合もあります。

 

■ 交換すると得られるメリット

 

ガスコンロやIHを10年以上使っている方の中には、今のままでも使えているし交換しなくてもいいのでは？と思う人もいるかと思います。
ただ、10年以上経過しているものをそのまま使い続けるより交換することで、間違いなく多くのメリットはあります。

● 1. 安全性が大きく向上している

温度センサーや調理オートストップ機能が進化し、焦げつきや火の消し忘れによる事故リスクが減っています。
特に高齢の家族がいるご家庭では、最新モデルにするメリットが大きいです。

● 2. 調理が時短になる

IHは火力が安定し、湯沸かしも早くなっています。

ガスコンロも高火力バーナーの性能が上がり、炒め物や揚げ物が以前よりスムーズにできます。

● 3. 掃除が圧倒的にラク

ガラストップ天板は汚れがつきにくく、拭き取りだけでほとんどきれいになります。

IHも段差が少ないため、油はねの掃除が簡単です。

● 4. 光熱費が変わることもある

最近の機器は省エネ設計が進んでおり、古いコンロを使い続けるより効率が良くなります。

毎日の調理で使う設備なので、小さな差が積み重なっていきます。

■ ガスコンロとIH、どちらに交換するべき？

ガスコンロとIHの交換は基本的には、ガスコンロは新しいガスコンロ、IHは新しいIHと同じ設備の新しいものに変更するのが一般的ではあります。

しかし、近年ではライフスタイルも多種多様に変化しているため、自分の環境に合った設備に変更する家庭も増えています。

では、ガスコンロとIHどちらが自分の家にはあっているのか気になるところだと思います。
ここでは、ガスコンロ、IHそれぞれのおすすめポイントをご紹介いたします。

 

● ガスコンロがおすすめの家庭

• 火の調整を細かくしたい

• 中華料理など強火が必要な料理をよく作る

• 鍋を振る調理が多い

 

ガスコンロの利点は、火力の見やすさと瞬間的な火力が魅力です。

IHだと鍋を離すと止まるものもあるため、鍋を振る調理が多い方はガスコンロがおすすめです。

 

● IHがおすすめの家庭

• 掃除を少しでもラクにしたい

• 子どもや高齢者にも安心して使わせたい

• 夏場の暑さを減らしたい（IHは熱の発生が少ない）

 

昔はのIHは、火力に不安な面もありましたが、近年では十分な火力があり、多くの家庭で違和感なく使われています。

ガスコンロに比べてIHは、お手入れが簡単であることや安全面でも優秀で小さいお子様がいるご家庭や高齢者の方でも安心して使用できます。

 

■ 年末に故障が増えやすい理由

 

年末年始は料理の時間が長くなる傾向にあり、いつも以上にコンロやIHの利用頻度が上がります。
利用頻度が増えることで、寿命が来ている部品が故障し、以下のようなトラブルが増える傾向があります。

 

• 点火しない

• エラーの発生が増える

• 火力が安定しない

• 過熱防止が働きやすくなる

 

また、年末はリフォーム業者や機器メーカーが同様の修繕で混雑するため、急な故障だと最悪の場合、交換が年明けになることもあります。

気になる症状があるなら、早めに専門の業者に相談しましょう。

 

■ まとめ：交換するタイミングをどう決めるか

 

ここまで様々な交換タイミングをご紹介してきましたが、最終的には次の三つの観点から考えると交換するか否かを決めやすくなります。

 

1. 使用経過年数が10年以上経過しているか

2. 不具合や不調サインが出ていないか

3. 家族の生活スタイルに合っているか

 

ガスコンロやIHの一般的な交換時期は約10年がひとつの目安です。
ただし、年数だけで判断するのではなく、実際に次のような症状が出ていないかをチェック・確認することが大切です。

 

• 火がつきにくい

• 火力を強くしても弱いまま

• 異音がする

• 反応が悪い

• エラーが頻発する

 

ガスコンロやIHは不調が続くと、突然使えなくなることがあります。

特に年末は故障の相談が増える傾向にあるため、違和感や気になるところがあれば早めの点検や交換を検討しましょう。

「まだ使えるから大丈夫」と思いがちですが、最新のガスコンロやIHは安全性も使い勝手も年々大きく進化しています。
今回のブログを読んで気になった方は、ご自宅のコンロの年式や症状をチェックして、セットホームまでお気軽に相談ください。

状態を確認して、皆様に適切なガスコンロまたはIHをご提案いたします。